04.「住まう」を楽しむ

 

「その後」の進化


私たちの仕事は、建物が出来上がるまでのお手伝い。
でも実際は、建物は子供と同じで生まれてからその後、
どんな風に育っていって、その場所での歴史を刻んでいくかが大切です。
関わらせて頂いた物件たちのその後。
それぞれに、そこで暮らす人たちがその場を使いこなし、エンジョイして、
シアワセな建物と人との時間を築いていってくださっていることが、
私たちにとっての、何ものにも代え難い喜びであり、やりがいでもあります。
 
 
 

「住まう」を楽しむ

我々の手を離れた後...


愛着のある小物や植物で飾られた一角

こんな風にして、建物はいきいきと呼吸をします。
人の手のかけられた、気持ちの行き届いた空間は、
いつもあたたかくて、心地よい場所へと熟成されていきます。

 

手づくり模型

お客様ご自身が手づくりされた模型。
「どんな風になるのかが楽しみで楽しみで、思わずつくっちゃいました!」
と、にこにこの笑顔で見せて頂いた時には、
感動で涙が浮かぶのをぐっとこらえた記憶がまだ残っています。
「家づくり」を楽しんでおられる姿が、何より私たちに大きな力を与えて下さいました。


 
 
 

ちりばめられたエッセンス

愛着のある古い家具と新しく揃えられた家具が、すっかり馴染んで共存していたお住まい。
美しいお部屋で、お客様からのおもてなしを受けました。
一つ一つ吟味して世界各国から時間をかけて選ばれてきた小物たちが、
家のあちこちにちりばめられていてとても素敵でした。


 ギャラリーみたいに

大切に使ってこられた家具が馴染むようなインテリアづくりを心がけました。
カウンターや建具の木部を、家具に合わせて塗装して。照明を仕込んだ壁面には、自作の作品たちを飾って季節ごとのディスプレイを楽しんでおられました。

 

 全てをしまい込むのではなく、家具の美しさや中に入る小物の魅力を愛でる楽しみがあるプランに。
次は何を飾ろう、ここに飾る為にどんな作品を作ろう…と思いを巡らせるのりしろのある住まい。
こうして少しずつ、暮らす人色に空間が彩られていくのも楽しいことです。

 

 日常がHAPPYになる住まい

長く趣味として続けている茶道のお道具などが飾れる収納をつくったリビング。
壁面いっぱいの収納の一部をガラスにすることによって、眺めて楽しくリズムが出て、圧迫感も抑える効果があります。

 

出来上がった空間に合わせて選んだ家具。
お気に入りを探して、巡り会う喜びと楽しみ。
窓辺のちょっとしたコーナーには、季節のお花を飾って。
カーテンと色合わせしたり、椅子の張り地とコーディネートしたり。

日常のそんな小さなことも、より豊かに感じられるような、
この家で過ごすことが、他の何にも勝る楽しみであり喜びであると感じられるような、
そんな舞台としての建築を、これからもずっとずっとつくり続けていきたいと願っています。