暮らす人の人生を彩り、上質な時間を紡ぐ
天然素材の糸を手で紡ぐように、丁寧に練り上げられた空間づくりを目指した。
手のぬくもりが感じられる素材感や風合いを大切にしながら各アイテムを選定し、
本当の意味での居心地のよい空気感を醸し出すこととした。
コストを押さえつつも、ワンランク上の「上質」な雰囲気をまとった住まいは、静かに主張しつつ、
その存在自体が個性となる。
メインエントランス
川越街道側からのアクセス。
駅に近い方からはステップで直接入り、車椅子の方など用にはスロープも設置。
両脇にたっぷりと植栽が施されたアプローチが住まう人を穏やかに迎え入れます。
緑に囲まれたメイン扉まわり。
やさしいアースカラーと、かなりダークなブラウンの組み合わせで、
甘くなりすぎない「自然さ」と「品」を醸し出しています。
館名板は錆風塗装のパネルに照明を仕込んで、夜も美しく文字が浮かび上がります。
個性と趣きを感じさせる共用部
表情豊かな素材の融合
一つ一つの素材を丁寧に厳選し、それらの配置や面積バランスに配慮しながら、
場に深みを与えつつも重くなりすぎないインテリアを心がけました。
淡い木目調タイルとダークな木目のコントラスト
メインの扉をくぐると風除室。
各仕上材はエントランス外部のものを連続させ、外と内との繋がりが感じられるようにしています。
ベージュ系の木目調壁タイルと、更に明るい色の床タイル。
天井や建具類を逆にダークなブラウンにして引き締めています。
シックなウォールナット木目のメールコーナー
風除室の中に入ると、天然石と織物調タイルの壁仕上げに。
郵便受や宅配ボックス類も、周囲の素材に合わせた木目調シートを選択しました。
写真右は裏側のサブエントランスからの入口側より見返し。
エレベーターホール側の床はダークな木調タイルにして、よりシックな空間を目指しました。
色彩豊かなタイルアート
写真左)心臓の鼓動を彷彿とさせるような鮮やかな赤がまばゆい7本の花。
シックなとても深みのある黒の背面と対照的な鮮やかな花たちは、
生命へのエネルギーを感じさせてくれます。
写真右)おどけた牛とにぎやかそうな鳥の組み合わせ。
通常では出すのが非常に難しい紫の釉薬が美しい色合い。
はちみつ色と作者が表する背面の黄色もあたたかい色。
彼らは一体何を話しているんだろう...と、想像力が膨らみます。
ラウンジソファ背面
スペインの伝説によく出てくる生命の木に寄り添う2匹のウサギ。
メインのソファの背面に来る事もあり、安定感のある構図にして、
安らぎを感じられるような作品になっています。
一つ一つの作品を配置する場所も想定しながら、作品の構図や色なども相談して製作を依頼した為、
まさにこの空間にぴったりなものがそれぞれの位置に納められているという、
非常に贅沢なアイテムとなっています。