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10_風除室_1024
ブリリア板橋大山竣工+++02
  • Posted:
  • 2012年10月27日
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2年半という歳月を重ねて来たこともあり、

物件に対しての思い入れもたいへん深く、

ついつい写真も記事もボリュームが出てしまいます。

いましばらく、そんな私たちの「思い」の部分におつきあい頂けたら幸いです。

前回の記事では、建物全般に渡るデザインのご紹介でしたが、

今日は一つ一つのアイテムにスポットをあててみました。

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このブリリア板橋大山のデザインコンセプトとして、

まず始めに2つのキーワードを掲げました。

「彩り」と「紡ぐ」

その2つのキーワードに導かれるようなかたちで、デザインの方針が決まり、

つくりあげる空間のイメージが段々と明確に形づくられていきました。

「彩り」に関しては、画一的な色の組み合わせから一歩踏み込んだ色彩の選択を心がけ、

主張しすぎず、且つ、個性と存在感を感じさせる空間を目指しました。

そしてまた、暮らす人々の生活自体に華やかな色を添えるということを、

建築というツールを使って実現できたらと願いながら設計をしました。

「紡ぐ」に関しては、天然素材の糸を手で紡ぐように、丁寧に練り上げられた

空間づくりを目指しました。

手の温もりが感じられる素材感や風合いを大切にしながら各アイテムを選定し、

本当の意味での居心地のよい「空気感」をつくりたいと思っていました。

「家族の時間を紡ぐ場所」としてのあたたかい住まいを実現したい…

それが今回の私たちが、一番目指していた空間の着地点です。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、

そんなコンセプトに基づいた空間づくりを進めて行く上で、

大きな力を貸してくれたのが、タイルアート作家船戸あや子さんの、

スペインタイルアートたちでした。

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プランが決まり、内装材のイメージも大体固まってきた中で、

建物の内装自体は極力ベーシックな物を選択しつつも、

そこがぱあっと華やぐような美しい差し色としてタイルアートを使うことは、

随分と早い段階から決まっていました。

まさに、タイルアートと空間自体が一体化して、一つの空気感をつくりあげる…ということを、

今回挑戦してみました。

スペインにいるあや子さんとは、メールのやり取りで、

私たちの思い描いている空間のイメージ図面を見てもらいながら、

そこにピッタリとあうようなオリジナルのタイルアート作品を、

一つ一つ丁寧に、つくりあげて頂きました。

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心臓の鼓動を彷彿とさせるような鮮やかな赤がまばゆい7本の花。

シックなとても深みのある黒の背面と対照的な鮮やかな花たちは、

生命へのエネルギーを感じさせてくれます。

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おどけた牛とにぎやかそうな鳥の組み合わせ。

通常では出すのが非常に難しい紫の釉薬が美しい色合いです。

はちみつ色と作者が表する背面の黄色もあたたかい色。

彼らは一体何を話しているんだろう…と、想像力が膨らみます。

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スペインの伝説によく出てくる生命の木に寄り添う2匹のウサギ。

メインのソファの背面に来る事もあり、安定感のある構図にして、

安らぎを感じられるような作品をつくってくれました。

一つ一つの作品を配置する場所も想定しながら、

作品の構図や色なども相談して製作して頂いたので、

まさにこの空間にぴったりなものがそれぞれの位置に納められているという、

非常に贅沢なアイテムとなっています。

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建物の入口付近には、このブリリア板橋大山の「もう一つの看板」とも言える、

大作「緑のシンフォニー」が飾られています。

人々の心に安らぎを与える色。

生命力や瑞々しさも感じられる色。

そんなグリーンをモティーフに、見た人が少しでも気持ちが華やいで、

パワーを感じて下さることを願いながら、製作して下さった作品です。

最後の最後に、あや子さんの作品たちが現場に搬入されて、

ジグソーパズルの最後の1ピースがぴたりとハマったように、

初めて、この空間が「完成」した!と感じました。

長い長い時間、根気づよく、そしていつも頼もしく、作品に対しては粘り強く、

プロジェクトに参加して下さった船戸あや子さんに、

本当に心から、感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました!

 

さて、ラウンジ空間をつくりあげている他のアイテムたちもご紹介。

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天然石の壁に、織物調タイルの貼られたニッチです。

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ラウンジのスチール建具は、少しクラッシックなデザインに。

深い深いダークブラウンなので、

空間自体が甘くなりすぎないように引き締めつつ、表情を出しています。

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管理人室のカウンターや小窓も、イメージを統一させてデザイン。

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これは何かと申しますと、実は出隅部に台車などがあたって傷がつくのを防ぐ為のステンレスバーです。

ただし、出隅部のみにつけると唐突なので、

連続させて「デザイン化」してしまうという手法をとりました。

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織物調タイルと天然石が互い違いに、

バランスを配慮しつつ貼り分けられている壁面の出隅部には、

建具と色合わせしたダークブラウンの見切り材で引き締めています。

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そして、今回の共用部に瑞々しさを与えてくれる植栽たち。

建物本体の素材感と、自然の植物の美しさや光を取り込むことによって、

より豊かさを感じられる空間となること、

そしてそれが、本当の意味での「居心地の良さ」をかたち作ってくれること。

我々スタジオノイが、設計・デザイン監修に携わったことにより、

それが実現できて、住まう皆様にお届けできていることを、願っています。

長い長い、二年半。

大変ではありましたが、本当によいチームでよいスタッフの方々に恵まれて、

ここまで来る事ができました。

本当に、どうもありがとうございました。

携わってこられた全ての方々に対して、感謝の意を表するとともに、

またこれを越えられるような新たな仕事への意欲も胸に携え、

次のステップに進んでいきたいと思っております。

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